パソコン価格推移と購入予算を実注文データで調査|メーカー・BTO別に比較【2026年版】

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パソコン価格推移と購入予算を実注文データで調査|メーカー・BTO別に比較【2026年版】

本調査の引用・図表転載について

本記事に掲載している調査結果や図表は、出典として「KTC ITの達人『KTC PC購入価格調査』」および本記事のURLを明記していただくことで、記事やSNS投稿などに引用できます。

「最近、パソコンが高くなった」と感じている方は多いのではないでしょうか。

メモリやSSDなどの部品価格、円相場、AI需要の拡大などを背景に、PC価格の高騰や値上がりを伝えるニュースも増えています。一方、実際の注文データを確認すると、購入者が1回の注文で支払った金額の中央値は、メーカーやショップによって異なる動きを示しています。

KTC ITの達人では、当サイトを経由した注文のうち、原則として取引が確定した1回あたり7万円以上の注文を集計しました。主要比較表の対象は、レノボ、HP、Dell、ドスパラ、マウスコンピューターの合計4,700件超です。メーカー・ショップによってデータの確定状況が異なるため、同じ条件で比較できないデータは主要比較に含めていません。

また、ゲーミングPCやクリエイター向けPCを多く扱うBTOショップでは、一般・ビジネス向けパソコンを幅広く扱うメーカーよりも、注文金額が高くなる傾向があります。

この記事では、実際の注文データをもとに、パソコン購入者が1回の注文で支払った金額の推移を、メーカー・ショップ別に解説します。市場で報じられているPC価格の上昇と、購入者の実際の予算感を分けて考える際の参考にしてください。

KTC PC購入価格調査の主な結果

  • レノボは、注文金額中央値が11万8,140円から13万5,250円へ上昇※
  • HPは、3期間を通じて15万3,000~15万4,000円台でほぼ横ばい
  • Dellは、13万1,451円から11万5,000円台へ低下
  • ドスパラは、23万7,373円から26万円台へ上昇
  • マウスコンピューターは、20万~21万円台で推移
  • 注文金額中央値の動きは、メーカー・ショップによって異なる

結論|パソコン購入者の予算感はメーカー・用途で異なる

今回の調査で分かったのは、市場におけるパソコン価格の上昇と、購入者が実際に支払った注文金額の動きは、分けて考える必要があるということです。

同じ一般・ビジネス向けパソコンを扱うメーカーでも、レノボ、HP、Dellでは注文金額中央値の推移が異なりました。また、BTOショップの中でも、ドスパラとマウスコンピューターでは異なる動きが確認されています。

同一スペックのパソコンが値上がりしていても、購入者が低価格モデルを選んだり、セールやクーポンを利用したりすれば、注文金額中央値は横ばいや低下となる場合があります。今回の結果は、パソコン本体の値上げ率ではなく、購入者が実際に支払った金額と予算感を示すものです。

主要PCメーカーとBTOショップの注文金額中央値の動向まとめ
図1:主要5社・ショップの注文金額中央値の動向

実注文データから分かった3つのポイント

レノボは上昇、HPは横ばい、Dellは低下

一般・ビジネス向けパソコンを幅広く扱う3社を比較すると、レノボの注文金額中央値は上昇しましたが、HPはほぼ横ばいでした。

一方、Dellは2025年10~12月と比べて、2026年1~3月と4~6月の中央値が低くなっています。

同じ時期に同じパソコン市場で販売していても、すべてのメーカーが同じ方向へ動くわけではありません。セールの内容や売れた製品、購入者が選んだスペックなどによって、注文金額は変わります。

BTOショップは20万円以上の注文が中心

ドスパラ、マウスコンピューター、パソコン工房などのBTOショップでは、注文金額中央値が20万円前後、あるいはそれ以上となりました。

BTOショップでは、一般的な事務用ノートパソコンだけでなく、ゲーミングPCやクリエイター向けPC、高性能なデスクトップPCが多く販売されています。

グラフィックボード、CPU、メモリ、SSD、電源、冷却装置などを変更できるため、一般向けメーカーよりも注文金額が高くなりやすいと考えられます。

注文金額の変化はパソコン本体の値上げ率とは異なる

今回の調査では、注文金額中央値が上昇したメーカーがある一方、横ばいや低下となったメーカーもありました。

ただし、これは「値上がりしていないメーカーがある」という意味ではありません。今回比較しているのは同一機種・同一スペックの販売価格ではなく、購入者が1回の注文で実際に支払った金額です。

パソコン本体の価格が上昇していても、低価格モデルの注文が増えたり、セールやクーポンが利用されたりすれば、注文金額中央値は横ばいや低下となることがあります。

注文金額の推移には、メーカーの価格改定だけでなく、新旧モデルの入れ替え、購入された製品の価格帯、カスタマイズ、Office、保証、周辺機器など複数の要素が反映されています。

メーカー・ショップ別の注文金額中央値一覧

今回の調査で確認した、主要メーカー・BTOショップの注文金額中央値は次のとおりです。

区分メーカー・ショップ2025年10~12月2026年1~3月2026年4~6月
一般・ビジネスPCレノボ118,140円132,300円135,250円※
一般・ビジネスPCHP153,436円153,436円154,106円
一般・ビジネスPCDell131,451円115,340円115,385円
BTO・ゲーミングPCドスパラ237,373円262,710円261,580円
BTO・ゲーミングPCマウスコンピューター211,419円204,364円207,737円

※レノボの2026年4~6月期は、2026年7月19日時点で取引が確定していた注文を集計した速報値です。今後、未確定の注文が確定することで、対象件数や中央値が変わる可能性があります。

※Dellは、注文内容を確認できる範囲で、パソコンを含む1回あたり7万円以上の注文を対象に集計しています。

KTC ITの達人を経由して成立した、1回あたり7万円以上の注文を集計した中央値です。メーカー全体の平均販売価格を示すものではありません。

一般向けメーカーとBTOショップは分けて比較する

表を見ると、ドスパラやマウスコンピューターの注文金額は、レノボやDellよりも高くなっています。

ただし、この差だけを見て「BTOショップは価格が高い」と判断するのは適切ではありません。

一般・ビジネス向けメーカーでは、比較的価格を抑えたノートパソコンから高性能モデルまで幅広く販売されています。一方、BTOショップでは、高性能なグラフィックボードを搭載したゲーミングPCや、動画編集などに使われるクリエイター向けPCの比率が高いと考えられます。

販売されている製品の用途や構成が異なるため、両者は分けて見る必要があります。

この表はメーカーの平均販売価格ではない

今回の数字は、各メーカーやショップが販売したすべてのパソコンの平均価格ではありません。

KTC ITの達人を経由して成立した注文のうち、少額の周辺機器やオプション注文の影響を抑えるため、1回あたり7万円以上の注文を集計した中央値です。

注文金額には、パソコン本体のほか、メモリやストレージのカスタマイズ、Office、延長保証、周辺機器などが含まれている場合があります。また、注文データでは、購入された機種名や具体的な構成内容を確認できない場合があります。

そのため、今回の調査結果は「各メーカーのパソコン本体価格」ではなく、当サイトを経由した購入者が、1回の注文で実際に支払った金額の傾向としてご覧ください。

一般・ビジネス向けパソコンの購入価格推移

まずは、個人向けのノートパソコンから法人向けモデルまで幅広く販売している、レノボ、HP、Dellの注文金額推移を見ていきましょう。

3社はいずれも一般・ビジネス用途のパソコンを扱っていますが、注文金額中央値の動きは同じではありませんでした。

レノボでは上昇傾向が見られた一方、HPはほぼ横ばい、Dellは2025年10~12月期より低い水準となっています。

レノボ・HP・Dellの注文金額中央値の推移を比較した折れ線グラフ
図2:レノボ・HP・Dellの注文金額中央値の推移

レノボは2025年末から注文金額が上昇

レノボのアイキャッチ2

レノボでは、2025年10~12月期から2026年1~3月期にかけて、注文金額中央値が大きく上昇しました。

3か月ごとの注文金額中央値

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日118,140円
2026年1月1日~3月31日132,300円
2026年4月1日~6月30日135,250円※

※2026年4~6月期は、2026年7月19日時点で取引が確定していた注文を集計した速報値です。今後、未確定の注文が確定することで、対象件数や中央値が変わる可能性があります。

2025年10~12月期から約14.5%上昇

レノボの注文金額中央値は、2025年10~12月期の11万8,140円から、2026年1~3月期には13万2,300円へ上昇しました。

上昇額は1万4,160円で、率にすると約12.0%です。

2026年4~6月期の中央値は13万5,250円で、直前の2026年1~3月期からは2,950円、約2.2%上昇しています。

2025年10~12月期と2026年4~6月期を比べると、上昇額は1万7,110円、上昇率は約14.5%です。

ただし、上昇の中心は2026年4月以降ではなく、2025年10~12月期から2026年1~3月期にかけてでした。

レノボの注文金額は2026年4月以降に突然高騰したというより、2026年初めに一段上がり、その後も高い水準が続いていると見るほうが実態に近いでしょう。

パソコン本体の一律値上げとは断定できない

注文金額中央値が14.5%上昇したからといって、レノボのパソコン本体価格が一律に14.5%値上げされたわけではありません。

今回のデータからは、購入された機種名や具体的な構成内容を確認できないためです。

たとえば、次のような変化でも注文金額中央値は上昇します。

  • 高性能なCPUを搭載したモデルを選ぶ人が増えた
  • メモリやSSDを増量する注文が増えた
  • Office付きモデルの購入が増えた
  • 延長保証や周辺機器を一緒に注文する人が増えた
  • 低価格モデルより上位モデルが多く売れた

そのため、今回確認できたのは、レノボ製品の価格改定そのものではなく、当サイト経由で成立した1回あたりの注文金額が上昇したという事実です。

レノボの最新クーポンや、実際の割引後価格については、以下の記事で詳しく紹介しています。

レノボのクーポンコードと割引対象モデルを確認する

レノボの注文金額は上昇傾向にありますが、公式サイトでは製品ごとに大幅なEクーポンが設定されています。現在の割引率や、レノボのクーポン適用後の販売価格を確認したい方は、以下の記事をご覧ください。

HPは15万円台でほぼ横ばい

hpアイキャッチ画像

レノボの注文金額が上昇した一方、HPでは3期間を通じて大きな変化が見られませんでした。

3期間の中央値に大きな変化はない

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日153,436円
2026年1月1日~3月31日153,436円
2026年4月1日~6月30日154,106円

2025年10~12月期と2026年1~3月期の注文金額中央値は、どちらも15万3,436円でした。

2026年4~6月期は15万4,106円となりましたが、2025年10~12月期との差は670円です。上昇率にすると約0.4%で、ほぼ横ばいと考えてよい範囲でしょう。

少なくとも今回確認した注文では、HPの注文金額が急激に上昇した傾向は見られませんでした。

市場全体の価格高騰とは異なる動き

「PC価格が高騰している」という情報を目にすると、どのメーカーのパソコンも同じように値上がりしているように感じるかもしれません。

しかし、HPの注文金額中央値は15万円台で安定しており、レノボとは異なる動きを示しています。

メーカーによって、販売している製品の価格帯、セールの内容、購入者に選ばれるモデルは異なります。

たとえば、低価格モデルの大型キャンペーンが行われれば中央値は下がりやすくなります。反対に、高性能モデルや上位シリーズの注文が増えれば、販売価格を改定していなくても中央値は上昇します。

HPの結果は、PC価格の推移を考えるときに、市場全体の平均値だけでなく、メーカー別の動きも確認する必要があることを示しています。

HPの注文金額中央値はほぼ横ばいでしたが、実際の販売価格はセールやクーポンの内容によって変わります。HPを検討している方は、現在hpで開催中のセールと安く買える時期もあわせて確認してください。

Dellは2025年末より注文金額が低下

dellのアイキャッチ2

Dellでは、注文内容を確認できる範囲で、パソコンを含む1回あたり7万円以上の注文を対象に、注文金額中央値を算出しました。

2025年10~12月期から2026年1~3月期にかけて中央値が低下し、2026年4~6月期も11万5,000円台で推移しています。

3か月ごとの注文金額中央値

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日131,451円
2026年1月1日~3月31日115,340円
2026年4月1日~6月30日115,385円

2026年1~3月期に約12.3%低下

2025年10~12月期の注文金額中央値は13万1,451円でしたが、2026年1~3月期には11万5,340円となりました。

低下額は1万6,111円で、率にすると約12.3%です。

今回比較した一般・ビジネス向けメーカーでは、レノボの注文金額が上昇した一方、Dellは反対方向に動いたことになります。

2026年4~6月期も11万5,000円台で横ばい

2026年4~6月期の中央値は11万5,385円でした。

直前の2026年1~3月期との差は45円にとどまり、ほぼ横ばいです。

2025年10~12月期と比べると1万6,066円、率にすると約12.2%低い水準となっています。

この結果だけを見ると、Dell製パソコンの値下がりが進んだように感じるかもしれません。

しかし、今回の調査は、同一機種や同一構成の販売価格を追跡したものではありません。

比較的価格を抑えたノートパソコンやデスクトップパソコンの注文が増えた場合や、セール対象モデルの構成が変わった場合も、注文金額中央値は低下します。

したがって、「Dellのパソコンが一律に約12%値下げされた」と解釈するのではなく、当サイト経由では、2025年末より低い価格帯のパソコン注文が中心になった可能性があると捉えるのが適切です。

Dellでは、クーポンやセール対象モデルによって購入価格が大きく変わります。現在利用できる割引と対象製品を確認したい方は、Dellの最新クーポン情報をご覧ください。

FMVは対象件数が少ないため参考値として掲載

当サイト経由の注文データには、FMVの注文も含まれていました。

7万円以上の注文金額中央値は次のとおりです。

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日191,092円
2026年1月1日~3月31日158,637円
2026年4月1日~6月30日167,500円

FMVは対象件数が少ない期間を含み、一部の高額注文や低額注文によって中央値が大きく動く可能性があります。そのため、価格推移を断定せず、参考値として掲載します。

NECについても注文データは確認できましたが、期間ごとの傾向を評価するには十分な件数がそろっていないため、今回の主要比較表には含めていません。

一般向けPCでもメーカーごとに動きが異なる

一般・ビジネス向けパソコンの注文金額推移を整理すると、次のようになります。

  • レノボ:2026年1~3月期に上昇し、その後も高い水準
  • HP:15万3,000~15万4,000円台でほぼ横ばい
  • Dell:2025年末より低下し、2026年4~6月期にやや持ち直し
  • FMV・NEC:対象件数が少ないため参考扱い

ここで大切なのは、同じ期間でも、購入者が実際に支払った注文金額の推移がメーカーによって異なる点です。

「PC価格が高騰している」という市場全体の情報だけでは、購入者が実際にどの価格帯の製品を選び、いくら支払ったのかまでは分かりません。

パソコンを選ぶときは、市場全体の価格推移に加えて、購入を検討しているメーカーのセール、クーポン、製品構成、カスタマイズ後の最終金額まで確認することが大切です。

BTO・ゲーミングPCの購入価格推移

続いて、ドスパラ、マウスコンピューター、パソコン工房など、BTOショップの注文金額推移を見ていきましょう。

BTOとは、購入者が用途や予算に合わせて、CPU、メモリ、ストレージ、グラフィックボードなどの構成を選べる販売方式です。

一般・ビジネス向けのパソコンだけでなく、ゲーミングPCやクリエイター向けPC、高性能なデスクトップPCが多く販売されているため、注文金額中央値は一般向けメーカーより高くなる傾向があります。

ただし、同じBTOショップでも注文金額の動きは異なります。ドスパラでは2026年初めに中央値が上昇した一方、マウスコンピューターは20万~21万円台で比較的安定していました。

ドスパラとマウスコンピューターの注文金額中央値の推移を比較した折れ線グラフ
図3:ドスパラ・マウスコンピューターの注文金額中央値の推移

BTOショップは価格だけでなく、得意な用途、納期、保証、カスタマイズ性にも違いがあります。各ショップの特徴を比較してから選びたい方は、BTOパソコンショップの比較記事も参考にしてください。

ドスパラは26万円前後の高い水準で推移

ドスパラのアイキャッチ2

ドスパラについては、2025年10月から2026年6月までの3期間を同じ条件で比較し、注文金額中央値の推移を確認しました。

3か月ごとの注文金額中央値

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日237,373円
2026年1月1日~3月31日262,710円
2026年4月1日~6月30日261,580円

2026年1~3月期に約2万5,000円上昇

ドスパラの注文金額中央値は、2025年10~12月期の23万7,373円から、2026年1~3月期には26万2,710円へ上昇しました。

上昇額は2万5,337円で、率にすると約10.7%です。

その後、2026年4~6月期の中央値は26万1,580円となりました。直前期との差はマイナス1,130円、率にすると約0.4%の低下にとどまります。

大きく上昇したのは2025年末から2026年初めにかけてであり、2026年4月以降は26万円前後の水準でほぼ横ばいと見ることができます。

ゲーミングPCや高性能構成が影響している可能性

ドスパラの注文金額中央値が高い理由として、ゲーミングPCや高性能なデスクトップPCが多く注文されている可能性があります。

ゲーミングPCでは、グラフィックボードの違いだけでも注文金額が大きく変わります。さらに、CPU、メモリ、SSD、電源、冷却装置などの構成を上げれば、最終的な注文金額は数万円から十数万円高くなることもあります。

また、ドスパラではパソコン本体だけでなく、PCパーツや周辺機器も販売されています。

今回の調査では1回あたり7万円以上の注文を対象としていますが、注文内容をすべて確認できるわけではありません。そのため、中央値の上昇をパソコン本体の値上げだけで説明することはできません。

確認できるのは、当サイトを経由したドスパラの注文では、2026年初めから1回あたり26万円前後の支払いが中心になったという傾向です。

ドスパラは注文金額が26万円前後となっていますが、クーポンや無料アップグレードを利用することで、同じ予算でもスペックを上げられる場合があります。ドスパラで現在利用できるクーポンや割引情報は、以下の記事で確認できます。

マウスコンピューターは20万~21万円台で安定

マウスコンピューターアイキャッチ2

マウスコンピューターの注文金額中央値は、3期間を通じて20万~21万円台で推移しました。

ドスパラのような大幅な上昇は確認されておらず、今回のデータでは比較的安定した動きとなっています。

3か月ごとの注文金額中央値

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日211,419円
2026年1月1日~3月31日204,364円
2026年4月1日~6月30日207,737円

2025年10~12月期の中央値は21万1,419円でしたが、2026年1~3月期には20万4,364円となりました。

低下額は7,055円で、率にすると約3.3%です。

2026年4~6月期には20万7,737円まで戻しましたが、2025年10~12月期と比較すると3,682円、約1.7%低い水準です。

BTO購入者の支払額もショップによって異なる

ドスパラでは2026年初めに注文金額中央値が約10.7%上昇しましたが、マウスコンピューターでは同じ時期に約3.3%低下しました。

この違いから、BTOパソコン購入者が1回の注文で支払った金額の推移は、ショップによって異なることが分かります。この結果は、BTOパソコン本体の値上げ率を比較したものではありません。

マウスコンピューターでは、一般向けのmouseシリーズ、ゲーミング向けのG TUNEやNEXTGEAR、クリエイター向けのDAIVなど、用途の異なるブランドを展開しています。

どのシリーズが多く注文されたかによって、注文金額中央値も変わります。セール対象モデルや無料アップグレードの内容が変わった場合も、注文金額に影響するでしょう。

そのため、ドスパラとの中央値の差だけで、どちらのショップが高い、あるいは安いと判断することはできません。

マウスコンピューターは注文金額が比較的安定していますが、セール対象モデルや無料アップグレードの内容は時期によって変わります。現在のマウスコンピューターのキャンペーンと安く買えるタイミングは、以下の記事で確認してください。

パソコン工房は約19万6,000円で横ばい

パソコン工房アイキャッチ2

パソコン工房についても、当サイトを経由した1回あたり7万円以上の注文金額を確認しました。

パソコン工房の注文情報は、最終確定するまでに時間を要する傾向があります。そのため、確定済みの注文と、最終確定前の情報を含む参考値を分けて紹介します。

確定済み注文の中央値は約19万6,000円

集計時点で確定していた注文金額の中央値は、次のとおりです。

注文期間注文金額中央値
2025年10月1日~12月31日195,684円
2026年1月1日~3月20日196,183円

2025年10~12月期の中央値は19万5,684円、2026年1月1日~3月20日は19万6,183円でした。

差は499円にとどまり、確定済みの注文を見る限り、約19万6,000円でほぼ横ばいです。

ただし、2026年1~3月期は3月20日までの注文情報を対象としているため、同じ3か月間を完全に比較した数値ではありません。

2026年4~5月は参考値として掲載

直近の傾向を確認するため、2026年4~5月の注文情報についても参考値を算出しました。

注文期間データの扱い注文金額中央値
2026年4月1日~5月29日参考値210,819円

2026年4~5月の注文金額中央値は21万819円で、2025年10~12月期の確定値と比べて約1万5,000円高い水準です。

ただし、この数値には集計時点で最終確定していない注文情報が含まれているため、今後数値が変わる可能性があります。

また、確定済みの注文とは集計条件が異なるため、主要メーカー・ショップの横断比較には含めていません。

パソコン工房では、直近の注文金額が上昇している可能性がありますが、現時点では参考値として捉えるのが適切です。

パソコン工房では、クーポン、Web会員向け特典、期間限定セールによって最終価格が変わります。購入を検討している方は、現在パソコン工房で利用できるクーポンと対象モデルも確認してください。

FRONTIER・TSUKUMOなどの参考データ

フロンティアとツクモのロゴ画像

FRONTIERやTSUKUMOについても、7万円以上の確定注文を確認できました。

ただし、ドスパラやマウスコンピューターと比べると対象件数が少なく、数件の高額注文によって中央値が大きく変わる可能性があります。

そのため、価格推移を断定するためのデータではなく、参考値として紹介します。

FRONTIERとTSUKUMOの注文金額中央値

ショップ注文期間注文金額中央値
FRONTIER2025年10~12月315,850円
FRONTIER2026年1~3月288,100円
TSUKUMO2025年10~12月202,619円
TSUKUMO2026年1~3月249,983円
TSUKUMO2026年4~6月272,719円

FRONTIERは、確認できた2期間とも注文金額中央値が28万円を超えています。

TSUKUMOは期間を追うごとに中央値が上昇していますが、対象件数が少ない期間を含むため、継続的な価格上昇と判断することはできません。

購入された製品が一般向けPCだったのか、ゲーミングPCだったのか、パーツを含む注文だったのかによっても結果は変わります。

件数が少ないショップは参考値にとどめる

パソコンSHOPアーク、パソコンショップSEVEN、STORMなどでも注文データを確認できましたが、期間を通じた比較に十分な件数がそろっていないため、個別の数値は掲載していません。

少数のデータから価格推移やショップ間の違いを論じると、1件の高額注文が全体の印象を左右してしまいます。

今回の主要比較には、期間を通じて同じ条件で比較できるデータがそろったショップを採用し、それ以外は参考情報として扱っています。

BTO系の注文金額が高くなりやすい理由

今回の調査では、一般・ビジネス向けメーカーの注文金額中央値が主に11万~15万円台だったのに対し、主要BTOショップでは約19万~26万円台となりました。

この違いは、単純な販売価格の高さではなく、購入されるパソコンの用途や構成が大きく影響していると考えられます。

ゲーミング・制作向けの高性能パーツ

ゲーミングPCでは、映像を処理するグラフィックボードが注文金額を大きく左右します。

高性能なグラフィックボードに加えて、処理能力の高いCPU、大容量メモリ、高速なSSDを選ぶと、注文金額は20万円、30万円と上がっていきます。

動画編集、3DCG制作、AI処理などに使うクリエイター向けPCも、一般的な文書作成やWeb閲覧を目的とするパソコンより、高い性能が必要です。

そのため、BTOショップの中央値が高いことは、割高であることを意味するのではなく、より高性能な用途の注文が多く含まれている可能性を示しています。

カスタマイズによって注文金額が変わる

BTOパソコンは、購入者が必要な部分に予算を配分できることが大きな特徴です。

たとえば、次のような変更によって最終的な注文金額が変わります。

  • CPUやグラフィックボードを上位モデルへ変更する
  • メモリを16GBから32GB以上へ増量する
  • SSDの容量を増やす
  • 電源や冷却装置を強化する
  • 延長保証や修理サービスを追加する
  • モニター、キーボード、マウスを同時に購入する

完成品として表示されている基本価格だけでは、実際に支払う金額を判断できません。

BTOパソコンを比較するときは、値引き額や割引率だけでなく、自分に必要な構成へ変更した後の最終価格を見ることが大切です。

20万円を超えるゲーミングPCやクリエイターPCを一括で購入するのが難しい場合は、パソコンメーカーごとの金利無料分割払いも比較してください。

パソコン価格の上昇と購入者の注文金額は別の指標

市場統計では、パソコンの平均単価や一部スペックの販売価格が上昇していることが確認されています。

一方、ここまで紹介したKTC PC購入価格調査が示しているのは、同一製品の値上げ率ではなく、当サイトを経由した購入者が1回の注文で実際に支払った金額の推移です。

そのため、市場価格が上昇していることと、一部メーカーの注文金額中央値が横ばいや低下となったことは矛盾しません。

購入されたモデル、スペック、セール、クーポン、カスタマイズ内容が変われば、市場価格が上昇している状況でも、注文金額中央値が下がる場合があります。

市場統計では急騰と緩やかな上昇の両方が見られる

国内のパソコン価格については、2026年4月に平均単価が大幅に上昇したことが報告されています。

一方、家電量販店やネットショップの販売データを1年前と比較すると、パソコン全体の上昇率は2.5%にとどまっています。

同じ2026年のパソコン市場を扱ったデータでも、比較方法によって「35%上昇」と「2.5%上昇」という大きく異なる数字が出ているのです。

月次統計では大幅上昇に見える場合がある

JEITAの国内出荷統計をもとに算出した2026年4月のパソコン平均単価は13万9,821円でした。

2026年3月の平均単価は10万3,458円だったため、わずか1か月で約35%上昇した計算になります。2007年度に現在の集計方法へ変更されてから、単月の平均単価として過去最高の水準でした。

ただし、この35%という数字を見るときには注意が必要です。

比較対象となる2026年3月には、GIGAスクール向けの比較的低価格な端末が多く出荷されていました。低価格端末の割合が増えると、パソコン市場全体の平均単価は下がります。

4月になるとGIGAスクール向け端末の出荷が大きく減ったため、相対的に高価格なパソコンの割合が増え、平均単価が急上昇して見える面があります。

もっとも、GIGAスクール向け端末がほとんど含まれない製品区分でも、3月から4月にかけて平均単価は約34%上昇しています。商品構成の変化だけでなく、AI PCの普及や部材価格の上昇、メーカーの価格改定も影響していると考えられます。

したがって、2026年4月に国内PCの平均単価が上昇したこと自体は事実ですが、すべてのパソコンが1か月で35%値上げされたわけではありません。

出典:JEITA「2026年 パーソナルコンピュータ国内出荷実績」PC Watch「PC価格、1カ月で3割高騰」

年間比較では上昇幅が小さくなる場合もある

全国の家電量販店やネットショップの実売データを集計するBCNランキングでは、2025年4月から2026年4月までの1年間で、パソコン全体の平均単価は2.5%上昇しました。

ノートパソコンの平均単価は、税別13万5,200円から13万8,500円へ上昇し、BCNの集計では約2.3%の上昇とされています。一方、デスクトップパソコンは13.7%上昇しており、パソコンの種類によっても差が見られます。

ノートパソコンをメモリ容量とSSD容量の組み合わせ別に見ると、さらに違いが明確になります。

最も販売割合が高かったメモリ16GB・SSD 512GBの構成は、1年間で約1.0%の上昇にとどまりました。

一方、メモリ32GB・SSD 512GBの構成は約28.0%、メモリ16GB・SSD 1TBの構成は約17.6%上昇しています。反対に、メモリ8GB・SSD 256GBの低価格帯は約26.3%下落しました。

つまり、すべてのスペックが同じ割合で値上がりしているわけではありません。

高性能な構成では価格上昇が目立つ一方、低価格帯では値下がりしている製品もあります。これらをすべて合算すると、パソコン全体では2.5%の緩やかな上昇になるということです。

PC価格の動きを正しく理解するためには、「パソコン全体が何%上がったか」だけでなく、どの価格帯やスペックが上昇したのかを見る必要があります。

出典:BCN+R「PC価格はホントに上がっているのか」

市場平均とKTCの注文金額中央値は別の指標

JEITAやBCNのデータと、今回のKTC PC購入価格調査では、集計対象と計算方法が異なります。

そのため、それぞれの数字を直接比較して、「どちらが正しい」と判断するものではありません。

平均値は高額製品の影響を受けやすい

平均値は、対象となるすべての金額を合計し、件数で割って求めます。

たとえば、10万円のパソコンが9台と、100万円の高性能ワークステーションが1台売れた場合、10台の平均価格は19万円になります。

実際には10台中9台が10万円で購入されていても、1台の高額製品によって平均値が大きく押し上げられます。

高価格なゲーミングPCやワークステーション、大量導入向けの複数台注文が含まれる市場では、平均値が一般的な購入金額より高く見えることがあります。

中央値は中央に位置する注文金額

今回の調査では、平均値ではなく中央値を使用しています。

中央値とは、注文金額を低い順に並べたとき、中央に位置する金額です。

極端に高額な注文や複数台のまとめ買いが含まれていても、中央値への影響は比較的小さくなります。

たとえば、5件の注文金額が次のとおりだったとします。

  • 10万円
  • 11万円
  • 12万円
  • 13万円
  • 100万円

この場合、平均値は29万2,000円ですが、中央値は12万円です。

一般的な購入者がどの程度の金額を支払っているのかを見るには、平均値より中央値のほうが実感に近い場合があります。

ただし、中央値にも限界があります。価格帯の広がりや、どの程度の高額注文があったのかまでは分かりません。

そのため、中央値は各期間の中心的な注文金額を確認する指標として捉え、価格帯の広がりまでは示していない点に注意が必要です。

市場統計と当サイト経由の注文では対象者が違う

JEITAの統計は、国内メーカーによるパソコンの出荷状況を対象としています。BCNランキングは、家電量販店やネットショップのPOSデータを集計した実売データです。

一方、KTC PC購入価格調査は、KTC ITの達人の記事を読み、掲載されたリンクを経由してメーカーやBTOショップへ移動した人の注文を対象としています。

検索を通じて当サイトへ訪れる読者は、クーポンやセール、パソコンの選び方を調べたうえで購入する傾向があります。

また、BTOショップの記事では、ゲーミングPCや高性能モデルを検討している読者の割合が高い可能性があります。

つまり、今回のデータは日本のパソコン購入者全体をそのまま反映したものではありません。

それでも、複数のメーカー・ショップで実際に成立した注文を同じ基準で比較することで、一般的な市場統計とは異なる角度から、購入金額の動きを確認できます。

市場統計は「市場全体で何が起きているか」を知るためのものです。今回の調査は「当サイトを経由した購入者が、実際にいくら支払ったか」を知るためのものです。

両方を組み合わせて見ることで、パソコン価格の現在地をより立体的に理解できるのではないでしょうか。

新品の現行モデルにこだわらない方は、メーカー公式アウトレットや型落ちモデルも有力な選択肢です。予算を抑えてパソコンを探したい方は、パソコンショップのアウトレットの比較記事もご覧ください。

メーカーによって価格推移が異なる4つの理由

今回の調査では、同じ期間でもレノボは上昇、HPは横ばい、Dellは低下という異なる結果になりました。

BTOショップでも、ドスパラの注文金額が上昇した一方、マウスコンピューターは比較的安定しています。

メーカーやショップごとに価格推移が異なる背景には、主に次の4つの理由があります。

  1. 販売される製品の構成が違う
  2. CPU・メモリ・SSD・GPUなどの部材価格が影響する
  3. セールやモデル切り替えの時期が違う
  4. 購入者が選ぶスペックが変化する

販売される製品の構成が違う

パソコンメーカーやBTOショップは、同じ製品を同じ割合で販売しているわけではありません。

レノボ、HP、Dellなどは、比較的価格を抑えた家庭用ノートパソコンから、法人向けのビジネスモデル、高性能なモバイルノートまで幅広く扱っています。

一方、ドスパラやマウスコンピューターなどのBTOショップでは、ゲーミングPCやクリエイター向けPC、高性能デスクトップの割合が高いと考えられます。

同じメーカー内でも、売れる製品の構成は時期によって変わります。

低価格なノートパソコンが多く売れた期間は、注文金額中央値が下がります。高性能モデルやゲーミングPCが多く売れた期間は、メーカーが価格改定をしていなくても中央値が上昇します。

パソコン価格の推移には、製品そのものの値上げだけでなく、何が多く選ばれたかという販売構成の変化が含まれているのです。

CPU・メモリ・SSD・GPUの価格が影響する

パソコンは、CPU、メモリ、SSD、グラフィックボード、液晶パネルなど、多くの部品を組み合わせて作られています。

これらの部品価格が上昇すると、メーカーが販売価格を維持することは難しくなります。

特に、メモリやSSDの価格は、一般向けパソコンだけでなく、サーバーやAIデータセンターの需要にも影響を受けます。

AI・データセンター需要による部材不足

生成AIの普及に伴い、データセンターでは大量のメモリやストレージが必要になっています。

部品メーカーが、より収益性の高いデータセンター向け製品の生産を優先すれば、一般的なパソコン向け部品の供給が相対的に少なくなる可能性があります。

BCN総研は、生成AI需要を背景としたメモリやSSDの価格上昇に加えて、円安やWindows 11への移行による標準スペックの上昇などが重なり、ノートパソコンの平均単価が2020年からの5年間で約38%上昇したと分析しています。

出典:BCN総研「ノートPC市場、平均単価が5年間で38%上昇」

IDCも、メモリ不足が2027年末まで続く可能性を指摘しています。2026年の世界PC市場では、平均販売価格が2025年より18.3%上昇すると予測しており、価格が2025年の水準に戻るまでには時間がかかると見ています。

出典:IDC「Worldwide Personal Computing Device Market Outlook」

ただし、これは世界市場全体についての予測です。日本国内のすべてのメーカーや製品が、同じ割合で値上がりすることを意味するものではありません。

すべてのメーカーに同じ時期・同じ幅で反映されるとは限らない

部材価格が上昇しても、製品価格へ反映される時期はメーカーごとに異なります。

メーカーが以前に仕入れた部品や完成品の在庫を多く持っていれば、すぐに販売価格を引き上げずに済む場合があります。

また、長期契約によって部品の仕入れ価格を抑えているメーカーもあれば、在庫を少なくして市場価格の変化を受けやすいメーカーもあります。

価格を据え置いて販売台数を確保するのか、利益を守るために早めに値上げするのかという判断も、メーカーの販売戦略によって変わります。

さらに、基本価格は変更せず、無料だったメモリ増量を終了したり、クーポンの割引率を下げたりすることで、実質的な値上げを行うケースも考えられます。

部材価格の上昇が同じでも、消費者が目にする価格への表れ方は一様ではありません。

セールとモデル切り替えの時期が異なる

パソコンの注文金額は、セールやクーポンにも大きく左右されます。

メーカーによって、決算セール、新生活セール、ボーナスセール、年末年始セールなどの実施時期や割引内容は異なります。

新モデルが発売される前には、旧モデルの在庫処分によって割引率が大きくなることがあります。反対に、新モデルへ切り替わった直後は、旧モデルより価格が高くなりやすい傾向があります。

また、値引き以外にも、メモリやSSDの無料増量、Officeの割引、延長保証の無償化など、メーカーごとに異なる特典があります。

表示価格が変わっていなくても、無料アップグレードが終了すれば、同じ構成を購入するための実質的な負担は増えます。

反対に、基本価格が上昇していても、クーポンやキャンペーンによって最終的な注文金額が抑えられることがあります。

パソコン価格を比較するときは、通常価格や割引率だけでなく、必要な構成にした後の最終金額を見ることが大切です。

購入者が選ぶスペックも変化する

パソコンに求められる性能も、少しずつ変化しています。

以前はメモリ8GB、SSD 256GBでも一般用途には十分と考えられていましたが、現在ではメモリ16GB、SSD 512GBを選ぶ人が増えています。

動画編集、オンライン会議、複数のアプリを同時に使う仕事、生成AIの活用などを考えると、少し余裕のある構成を選びたいと考える人も多いでしょう。

Windows 11への移行やAI PCの登場によって、販売されるパソコン自体の標準スペックも上がっています。BCN総研によると、こうした標準構成の底上げも、長期的な平均単価の上昇要因になっています。

メーカーが同じ製品を値上げしていなくても、購入者が高性能なモデルを選ぶようになれば、注文金額中央値は上昇します。

今回確認されたレノボやドスパラの中央値上昇にも、価格改定だけでなく、購入された製品やスペックの変化が影響している可能性があります。

パソコン価格の推移は、メーカーが付けた価格だけで決まるものではありません。私たちがパソコンに求める性能や用途の変化も、実際の購入金額を動かしているのです。

パソコンを買うなら値下がりを待つべき?

パソコン価格の上昇が気になると、「今は買わず、値下がりするまで待ったほうがよいのでは」と考える方もいるでしょう。

ただし、今回の調査では、すべてのメーカーやショップで注文金額が上昇していたわけではありません。レノボやドスパラでは上昇が見られましたが、HPやマウスコンピューターはおおむね横ばい、Dellは2025年末より低い水準でした。

将来の部材価格や為替、セール内容を正確に予測することは難しいため、単純に「待てば安くなる」「今すぐ買わなければ損をする」とは言えません。

大切なのは、価格の動きだけでなく、パソコンが必要になる時期や用途も含めて判断することです。

必要な時期が決まっているなら価格だけで待たない

現在使っているパソコンに大きな問題がなく、買い替え時期にも余裕がある場合は、セールやモデル切り替えを待つ選択肢があります。

一方、仕事や学習で使うパソコンが必要な場合は、値下がりだけを待つことが必ずしも得策とは限りません。

故障や業務利用では待つコストも考える

動作が遅いパソコンや故障の兆候があるパソコンを使い続けると、作業時間が長くなったり、突然使えなくなったりする可能性があります。

たとえば、毎日の作業で数分ずつ待ち時間が発生すれば、数か月では大きな時間になります。

業務で使うパソコンの場合、故障によって作業が止まれば、修理費用だけでなく、仕事が進まないことによる損失も発生します。

数千円から数万円の値下がりを待つことで、それ以上の時間や機会を失うのであれば、早めに買い替えたほうが合理的な場合もあります。

入学・就職・業務導入では納期も重要

入学や就職、転職、在宅勤務の開始など、パソコンを使い始める日が決まっている場合は、納期にも注意が必要です。

特に、構成を変更できるBTOパソコンやカスタマイズモデルは、完成品より出荷までに時間がかかることがあります。

大型セールや新生活シーズンには注文が集中し、通常より納期が延びる可能性もあります。

必要な日に間に合わなければ、価格が少し安くても十分なメリットを得られません。購入時期を考えるときは、割引額だけでなく、出荷予定日や受け取りまでの期間も確認しましょう。

割引率ではなく最終注文金額を比較する

パソコンのセールでは、「50%OFF」「最大10万円引き」など、大きな割引率や値引き額が表示されることがあります。

しかし、割引率が大きい製品が、必ずしも自分にとって最も安い製品とは限りません。

重要なのは、必要なスペックやサービスを追加した後に、最終的にいくら支払うのかです。

本体価格とクーポン適用後価格を確認する

まず確認したいのは、クーポンやセールを適用した後の販売価格です。

メーカーによっては、通常価格が高く設定され、大きな割引率が表示されている場合があります。一方、割引率が小さくても、最終価格が安いモデルもあります。

比較するときは、次の条件をできるだけそろえましょう。

  • CPUの性能
  • メモリ容量
  • SSDの容量
  • 液晶サイズと解像度
  • Officeの有無
  • 保証期間
  • グラフィックボードの有無

条件が違う製品を割引率だけで比較すると、本当に安い製品を見誤る可能性があります。

Office・保証・カスタマイズを含める

メーカーの販売ページで表示されている価格は、最低構成の価格である場合があります。

実際に購入する際には、次のような追加費用が発生することがあります。

  • メモリやSSDの増量
  • Microsoft Officeの追加
  • 延長保証
  • 事故対応保証
  • バッテリーや電源の変更
  • モニターやマウスの同時購入
  • 配送料や設置サービス

今回の調査で使用した注文金額にも、こうしたカスタマイズや保証、周辺機器が含まれている場合があります。

パソコンを比較するときは、販売ページの最初に表示された金額ではなく、必要な構成を選び終えた後の金額を確認することが大切です。

用途別に予算を分けて考える

今回の調査では、一般・ビジネス向けメーカーとBTOショップで、注文金額中央値に大きな違いがありました。

この違いは、どちらが安いかというより、購入されているパソコンの用途が異なるためと考えられます。

一般・ビジネス用途の予算

レノボ、HP、Dellの7万円以上の注文金額中央値は、おおむね11万~15万円台でした。

Web閲覧、文書作成、オンライン会議、動画視聴、一般的な事務作業などが中心であれば、この価格帯が予算を考える一つの参考になります。

ただし、軽量なモバイルノート、高解像度ディスプレイ、長時間駆動、法人向けのセキュリティ機能などを重視すると、20万円を超える場合もあります。

ゲーミング・クリエイター用途の予算

ドスパラ、マウスコンピューター、パソコン工房などでは、注文金額中央値が約19万~26万円台でした。

ゲーム、動画編集、3DCG、配信、生成AIなど、高い処理性能を必要とする用途では、CPUやグラフィックボードの価格が大きく影響します。

快適性を求めて構成を上げれば、30万円以上になることも珍しくありません。

今回の中央値は、購入予算を考える参考にはなりますが、すべての人にとっての適正価格を示すものではありません。

必要以上に高いスペックを選ぶ必要はありませんが、価格を抑えることだけを優先し、用途に足りない構成を選ぶことも避けたいところです。

少し立ち止まって、「その性能を何に使うのか」を考えてから予算を決めることが、後悔の少ないパソコン選びにつながります。

調査方法|KTC PC購入価格調査について

本記事では、KTC ITの達人に掲載されたリンクを経由し、パソコンメーカーやBTOショップで成立した注文データを使用しています。

主要比較では、2025年10月1日から2026年6月30日までに成立した、1回あたり7万円以上の注文を対象とし、3か月ごとの注文金額中央値を算出しました。

主要5社・ショップについては、合計4,700件を超える注文を集計しています。メーカー別・期間別の正確な件数は、当サイトの取引状況や運営情報を含むため公開していません。

調査対象と集計条件

  • 調査主体:KTC ITの達人
  • 主な調査期間:2025年10月1日~2026年6月30日
  • 集計対象:当サイト経由で成立した1回あたり7万円以上の注文
  • 集計区分:2025年10~12月、2026年1~3月、2026年4~6月
  • 集計指標:各期間における1回あたりの注文金額中央値
  • 主要比較対象:レノボ、HP、Dell、ドスパラ、マウスコンピューター
  • 主要比較の対象件数:合計4,700件超

メーカー・ショップによってデータの確定時期や確認できる情報の範囲が異なるため、同じ条件で比較できないデータは、主要な比較には含めていません。

1回あたり7万円以上を対象とした理由

パソコンメーカーやBTOショップでは、パソコン本体だけでなく、マウス、キーボード、ケーブル、バッテリー、保証などの周辺商品も販売されています。

少額の周辺機器注文をすべて含めると、パソコン購入時の注文金額を確認するという調査目的に対して、中央値が低くなる可能性があります。

一方、基準額を高くしすぎると、セールやクーポンを利用して購入された比較的低価格なパソコンまで除外されます。

そこで、少額注文の影響を抑えつつ、低価格帯のパソコンもできるだけ集計に残すため、1回あたり7万円以上を基準としました。

平均値ではなく中央値を使用

本調査では、各期間の代表値として平均値ではなく中央値を使用しています。

中央値は、注文金額を低い順に並べたときに中央に位置する金額です。高性能なワークステーションや複数台購入など、一部の高額注文による影響を平均値より受けにくい特徴があります。

そのため、当サイトを経由した購入者が、1回の注文で支払った金額の中心的な水準を確認する指標として採用しました。

ただし、中央値だけでは、注文金額の分布や価格帯の広がりまでは分かりません。

調査データの注意点

本調査は、国内で販売されたすべてのパソコンを対象とした市場調査ではありません。KTC ITの達人を経由して成立した注文に限定した独自調査です。

検索を通じて当サイトを訪れる読者は、クーポン、セール、メーカーの評判、パソコンの選び方などを調べているため、日本のパソコン購入者全体とは、購入するメーカーや製品の構成が異なる可能性があります。

また、注文データでは、購入された機種名や具体的な構成内容を確認できない場合があります。

注文金額には、パソコン本体のほか、メモリやストレージのカスタマイズ、Microsoft Office、延長保証、モニター、周辺機器、複数商品などが含まれる場合があります。

そのため、注文金額中央値の上昇や低下を、個別製品の値上げ・値下げと断定することはできません。

本調査の数値は、各メーカーやショップの平均販売価格や、パソコン1台あたりの平均価格ではなく、KTC ITの達人を経由して成立した1回あたり7万円以上の注文金額の傾向としてご覧ください。

引用・転載について

本記事に掲載したKTC独自調査の数値、表、調査結果を引用する場合は、次の名称で出典を明記してください。

出典:KTC ITの達人「KTC PC購入価格調査」

引用の際は、対象期間、メーカー・ショップ名、1回あたり7万円以上の注文を対象とした中央値であること、および本記事のURLを併記してください。

パソコン価格推移に関するよくある質問

ここでは、パソコンやPCの値上がり、購入時期について、よくある疑問に回答します。

パソコンの価格は2026年に上がっていますか?

市場統計では、2026年にパソコンの平均単価や一部スペックの販売価格が上昇していることが確認されています。

ただし、製品の種類やスペック、比較する期間によって上昇幅は異なります。

KTC PC購入価格調査では、レノボやドスパラの注文金額中央値が2025年末より上昇した一方、HPはほぼ横ばい、Dellは低い水準となりました。

これは同一スペックのパソコン価格を追跡した結果ではなく、購入者が選んだ製品や構成を含む、1回あたりの注文金額の推移です。そのため、市場価格の上昇と購入者の注文金額は分けて捉える必要があります。

PC価格の高騰はいつまで続きますか?

PC価格がいつ下がるのかを、正確に予測することは困難です。

パソコン価格には、次のような要素が影響します。

  • メモリやSSDなどの部材価格
  • CPUやGPUの供給状況
  • 為替相場
  • AI・データセンター向け需要
  • メーカーの在庫状況
  • 新旧モデルの切り替え
  • セールやクーポンの内容

部材価格や円相場が落ち着いても、すぐに販売価格へ反映されるとは限りません。メーカーが保有する在庫や仕入れ契約によって、反映される時期に差が生じるためです。

一方で、新モデルの発売に伴う旧モデルの値下げや、大型セールによって、個別の商品が安くなることはあります。

市場全体の値下がりだけを待つより、必要なスペックのモデルが予算内に入った時点で購入を検討するほうが、現実的かもしれません。

パソコンが安くなる時期はありますか?

パソコンは、メーカーの決算期、新生活シーズン、夏・冬のボーナス時期、年末年始などにセールが行われることがあります。

また、新しい世代のCPUを搭載したモデルが発売される前後には、旧モデルが値下げされる場合があります。

ただし、すべてのメーカーが同じ時期に安くなるわけではありません。

セール期間中でも、人気モデルは早く売り切れたり、納期が長くなったりすることがあります。また、割引率が高くても、必要なカスタマイズを加えると予算を超える場合があります。

購入時には、割引率だけでなく、クーポン適用後の価格、在庫、納期、保証内容まで確認しましょう。

平均値ではなく中央値を使うのはなぜですか?

平均値は、一部の高額注文によって大きく変わることがあります。

たとえば、一般的なノートパソコンの注文に、複数台購入や高額なワークステーションの注文が混ざると、平均値は実際の中心的な価格帯より高くなります。

中央値は、注文金額を低い順に並べたときに中央に位置する金額です。

極端に高い注文の影響を受けにくいため、本調査では、1回あたりの注文金額の中心的な水準を示す指標として中央値を採用しました。

BTOパソコンの注文金額が高いのはなぜですか?

BTOショップでは、ゲーミングPCやクリエイター向けPCなど、高性能なパソコンが多く販売されています。

特に、次の部品は注文金額へ大きく影響します。

  • グラフィックボード
  • CPU
  • メモリ
  • SSD
  • 電源
  • 冷却装置

購入者が用途に合わせて構成を変更できるため、表示されている基本価格より最終注文金額が高くなる場合があります。

今回の調査でBTOショップの中央値が一般向けメーカーより高かったことは、BTOパソコンが割高であることを意味するものではありません。

一般・ビジネス用途よりも、高い性能を必要とする注文が多く含まれている可能性があります。

KTC PC購入価格調査は今後も更新されますか?

KTC ITの達人では、期間を通じて比較可能な注文データが蓄積した段階で、調査結果を更新する予定です。

更新時も同じ集計基準を使用し、メーカー・ショップ別の注文金額中央値がどのように変化したかを確認します。を重ねながら変化を確認していくことが大切だと考えています。

まとめ|パソコン購入者の予算感はメーカー・用途で異なる

今回、KTC ITの達人を経由して成立した1回あたり7万円以上の注文を集計したところ、購入者が実際に支払った注文金額の中央値は、メーカーやショップによって大きく異なりました。

一般・ビジネス向けPCでは11万~15万円台、主要BTOショップでは約19万~26万円台が中心となり、用途によって購入者の予算感に大きな差があることも確認できました。

主な結果は次のとおりです。

  • レノボは、2025年末から2026年前半にかけて注文金額中央値が上昇
  • HPは、15万3,000~15万4,000円台でほぼ横ばい
  • Dellは、2025年末より低い水準で推移
  • ドスパラは、2026年初めに上昇し、26万円前後を維持
  • マウスコンピューターは、20万~21万円台で比較的安定
  • パソコン工房は、直近期間の参考値がそれ以前より高い水準

市場全体では、部材価格やAI需要、為替、製品の高性能化などを背景に、パソコン価格の上昇が指摘されています。

しかし、実際の購入金額は、メーカーの価格改定だけで決まるものではありません。

どの製品が多く売れたのか、購入者がどのスペックを選んだのか、セールやクーポンが実施されていたのかによっても、注文金額は変わります。

パソコンを選ぶ際は、「今後値上がりするか」「何%安くなっているか」だけで判断せず、用途に必要な性能と、保証やカスタマイズを含めた最終金額を確認することが大切です。

技術は、性能が高ければ高いほど人を幸せにするわけではありません。必要な仕事や学び、創作を無理なく支えてくれることに、本来の価値があります。

価格の動きに振り回されるのではなく、自分に必要な性能を見極め、納得できるタイミングで選ぶことが、後悔の少ないパソコン購入につながるのではないでしょうか。

KTC ITの達人では、今後も実際の注文データを継続的に確認し、パソコン価格の変化をお伝えしていきます。

急いで購入する必要がない方は、メーカー別の価格推移に加えて、決算期やボーナス商戦、モデルチェンジなどの「パソコンが安くなりやすい時期」も確認しておきましょう。